私の中の偉人たち③ ~露木祐治さん~

「シーリアム」は

運動指導者、そして運動指導者の育成に携わる者としてとして現在も活動する私。そんな私を生んでくれた現場と言って過言ではありません。

社会体育の学校在学中に、このスポーツクラブと出会えたから今の私が存在します。そんな「シーリアム」で出会った方、皆さん恩人です。

チーフの「露木祐治さん」からは人間として、社会人としてのマナーを教えて頂きました。色々な現場で、自分の立ち振る舞い方を考える時に私がお手本としている方です。

 

私の通っていた社会体育の学校は良くも悪くも個性が生かせる自由な環境でした。

面白おかしく、お気楽極楽に過ごした2年間の学生生活。良識の無い、世の中に出したら恥ずかしいレベルの人間だったと思います。高いお金払って入った学校、かなり親不孝者です。そんな私、を含めた研修生。研修期間で脱落者が出なかったのは、この方の気配りフォローがあったからだと思っています。そのフォローは研修期間が終わり独り立ちしてからもずっと続きました。

「露木さん」はつかず離れず。距離感が微妙で、凄く人を見ていていたのだろうな、、、と思いました。一人一人に合わせた空気づくりをしてくれる、人の扱い方が上手い。多くの部下、仲間を動かす立場の方ですが「一人一人を大切に扱ってくれる」細かい配慮ができる方でした。

痩せていて、見てくれも悪くない優しい露木さん、「あ~この人、自分がもてる事を分かっているのだろうな、、、」とかなり偏見な思いから最初はチョッと苦手でした。

そんな「露木さん」ですが現場に入り私の中で「一番頼れる存在」となります。

困る前にチラリとアドバイスをくれたり、新人が動きやすく、働きやすいように「誘導」してくれる配慮の素晴らしい方でした。しかし、計算して「こうしよう」と思ってしているのでは無い感じでしたので、きっと天性の才能なんだと思います。普通に普段の行動もそのまんまなので。

 

何か一仕事終えた時に「今日はお疲れ様」「ご苦労様でした」とか露木さんが残してくれたメモがあったりして、そんなチョッとした心遣いに何度も助けられたものです。

今思うと憎たらしい、、、サラリとこんな事出来る男子。モテないわけがない。

 

当時26歳くらいだった「露木さん」

その時の露木さんの年齢を超え、実際に自分が同じように新入社員の研修をする立場になり、改めて露木さんが私達にしてくれた数々を思い出し「足元にも及ばない自分」を痛感しました。あの頃の上司たちは色々なことにおいて凄く大人でした。

 

露木さんの行動を見てきた私は「当時を思い出し自分がやるべき事」を自然と考えるようになっていました。あの時私がしてもらってきた事は財産として身に受け継がれている、、、と勝手に思っています。 

 

パーソナルトレーナーもサービス業・接客業の一つ、お客様の事を察する・気付くは当然ですが、一緒に働く仲間に対しても察して気付く。仕事でも人生でもチョッと先輩の私は皆が動きやすい・働きやすい環境を作る事も重要な役割だと思っています。

 

一緒に働く仲間が働きやすくなることは、結局自分が働きやすい環境になります。

人を育てる事は何処でも、とても難しい、永遠の課題だと感じます。

 「人材育成」の現場では、出来るだけ一人一人を理解し、大切に接することで受講生の心の負担を少しでも減らし、学びやすい環境を作る事が私の重要な役割だと思っています。

 自分の役割、立ち振る舞いを考えて行動出来るように育ててくれた「露木さん」

「人の心をくすぐる人たらしの技」を天性で備える「露木さんレベル」には到底なれませんが少しでも「人の心をくすぐる人たらしの技」が自分のものになるように精進したいと思います。

 

現在露木さんはフィットネスの現場にはいませんが、今でも遠慮なく「教えてください!」と突然連絡すると嫌な顔せず、私のためのに時間を割いてくれます。

「露木さん」の行動ですが自分が年をとって改めて、ちょっとした振る舞いがスマートでおしゃれ。本当憎たらしい!相手が心地よいと感じる環境が作れる「天性」の持ち主なんだな。と感じました。

「シーリアム」でのトリ「露木祐治さん」でした。