トレーニング種目の名前って・・・

東京YMCA社会体育専門学校を卒業して就職したフィトネスクラブのシーリアムはお世辞にも広い!とは言えないこじんまりとしたトレーニングルームでした。

ノーチラスマシン(懐かしい最近見かけていないです)10台

「ノーチラス:アーサージョーンズ:可変抵抗 」(就職してこう覚えました)

レッグエクステンション、レッグカール、プルオーバー、ピップアブダクション・アダクション、トーソーアームⅢ、10度チェスト、マルチバイセプス、トライセプスエクステンション、アブドミナル、ローワーバック。だったかな、、、遠い記憶をたどり思い出しているので名前があっているか心配。

コンビのエアロバイク、ボート(どこの物だったのだろう)

壁一面鏡張りのフリーウエイトゾーンには(鏡のところはスポットライトでした)

プレスベンチ、フラットベンチ、ダンベルセット、ストレートバー2本、EZバー1本、トライセプスバー1本、プレートセット、、、こんな感じだったかな。

「無いものは作る」その為の物がゴッチャーと。殆どのお客様がフリーウェイトをされていたので毎晩フリーウエイトゾーンは蜜でした。

このゴチャーとある物は、フラットベンチをインクライン、デクラインにするための台、スコットカールをするための補助シート?、女子・脚の短いスタッフのための?ベンチプレスで補助する時の足台。

例えばスコットカール。プリチャーベンチが無かったのでプレスベンチにバーベルをセットし、そこに補助シートを斜めに立てかけて作る。チンニングはトーソーアームⅢのウエイトを一番下・重いところにセットし持つところにストレートバーを通して即席の鉄棒を作る。こんなの見られたら絶対メーカーさんに怒られそうですが「そんな風に使えるのね!」と感心する使い方がたくさん。

 

私が夜勤をするようになった頃、上腕三頭筋のトレーニング「トライセプスキックバック」がブームなの?と思うくらい、このトレーニングする姿をよく目撃した時期がありました。

さてこの「キックバック」というトレーニング種目の名前。シーリアムでは皆「キックバック」と言っていたのですが、次に勤めたクラブでは「プッシュアウェイ」と呼ぶ方が多くなんとなく「プッシュアウェイ」がこのクラブでの共通用語になりました。他のトレーニング名も何個か、、、、。

 

フリーランスになり気付けば「キックバック」と言う自分に戻っていました。

レーニング種目の名前って色々な呼び方がありますね。

 

 

アームカールにつて考えるきっかけ 

 東京YMCA社会体育専門学校を卒業して就職したフィトネスクラブのシーリアム。

暇さえあればトレーニングをするスタッフはとて素晴らしい体の持ち主ばかりでした。トレーナーになるまでの道のり②でちょっと書いたのですが、シーリアムではトレーニングメニューを当日お客様の様子を確認して作成し実施していました。

素晴らしい体の持ち主たちはトレーニング知識・ウンチクが豊富でメニューの組み方もベーシックからスペシフィックまで、それぞれ個性的なものを提供していました。※ただ単にトレーニング名が羅列しているのではなくキチンと目的や理由がありとても勉強になりました。

そのシーリアムでは時々抜き打ちテスト的なものがあり何度か受けたことがあります。記述式で自分の考えを書く。点数はつかなかったような、、、今思うと何が出来て何が出来ていないのかを知るためのテストだったと思います。

その中で上腕二頭筋のトレーニングについて

バーベルアームカール と ダンベルアームカールの違い、利点と欠点

のようなお題の時がありました。

そこそこ解答用紙を埋め提出、その中の回答の1つなのですが

ダンベルは回旋が出来るのでより収縮させられるがバーベルは回旋ができない」

と自信をもって書きました。戻ってきた解答用紙に

「バーベルは回旋できないから何?回旋できないからより収縮はできないってこと?」

「バーベルアームカール、手幅を広くやってみたらどんな感じ?」「EZバーは?」、、、とたくさん書き込まれていました。その解答用紙はどこかにいってしまい探しても見つからないのですが余白は赤のボールペンでビッシリと。最後には「もっと頭使え、もっとトレーニングしろ!」と締めくくられていました。

本を読んで覚えただけで体を使って覚えていない、やっぱり薄っぺらな解答だったのだと思います。一緒に働いていた先輩たちから「一緒にトレーニングして帰ろう」とか声をかけて頂き一緒にトレーニングをするうちに多くのトレーニングや補助の仕方など気付けば出来るようになりトレーニングも楽しく感じるようになりました。

この抜き打ちテストのおかげで少しづつですが、トレーニング名の羅列でメニュー作りをしていた薄っぺらなものから「何故このトレーニングを選んだのか、コレにしたのか」と考えるようにもなれました。

 

アームカール、あまり得意ではない種目なので今でも、あえてトレーニングの時いれていませんでした。あの頃を思い出し今の自分に必要なアームカールをやろう!とチョッとだけ思いました。

 

 

 

 

ストレッチ ~ストレッチも1つの手段~

フィットネスクラブで活動するトレーナーさん達を対象としたストレッチの講座では簡単な理論をして殆ど実技を行ってます。ストレッチだけでなくトレーニングもですが、実際に自分がやってみて、やってもらって、する側・される側の両方をしっかり体で覚えてからお客様・クライアントさんに施術・セッション出来るように。

講座の時間は出来るだけ沢山人の体に触り、色々なタイプの身体で練習、経験を積んでいく必要があると思っているので理論は少ししか触れられず悩ましいかぎりです。私は頭がかたい、理屈が分からないと嫌な性格、自分が理屈っぽいので理論が好きです。

ここ10年くらいは治療をメインにされる方達にストレッチの講座をすることが多く理論が少し長めにおこなうことが出来ています。治療をされている方は施術でもともと体に触っているので触りなれている方が多いのですが、フィットネスクラブのインストラクターは基本お客様に触りません。触らないから触りなれているわけがない。(あ、これもSAIDの原則?!)触りなれるための練習が無い分理論ができます。そんな違いがあります。

フィットネスクラブで活動するパーソナルトレーナー、治療をする方、整体をする方。立場は違えど、クライアントさんの目的は同じようなものばかり。

例えば、色々な部位の「痛みや凝りの予防、改善」や負傷後の「リハビリ、Re・コンディショニング」

フィットネスクラブでのパーソナルトレーニング、目的の多くはシェイプアップ、ボディメイキングですが、それに加え「痛みや凝りの予防、改善」を目的とするセッションはとても多いです。治療や整体の現場では特に「痛みや凝りの予防、改善」を目的とするクライアントさんが多いと思います。

日常の生活スタイルや性格、食事など色々な原因が考えられるし、それぞれ体のバランスも違います。ですので、同じことをして良くなる方もいれば良くならない方もいます。様は人それぞれ、トレーニングが必要な方がいればストレッチが必要な方もいる。リラクゼーションや休養が必要な方もいます。もう少し深く追求していくとストレッチが必要なところとトレーニングが必要なところが混在していたり。パーソナルのセッションはその方の事を良く知る、理解する必要があります。個別性、追求。

「痛みや凝りの予防、改善」「ボディメイキング、シェイプアップ」など、やっぱりストレッチは頼もしい手段の1つだと思います。知っているようで良く知らないストレッチ。ここ最近自分の身体の変化で改めてストレッチの理解を深めたいと感じ復習からスタートしました。せっせとパー作り。気付けばストレッチはトレーニングにつながります。ストレッチとトレーニング、切っても切れない間柄。ストレッチもトレーニングも効果が出始めると嬉しいですよね。

 

続・トレーナーになるまでの道のり ~東京YMCA社会体育専門学校~

「〇〇になりたい!」と言うような志はなく、高校時代、音楽と体育が好きで、少しだけ成績が良かったことから社会体育の学校に進学しました。この学校が「東京YMCA社会体育専門学校」です。体育の学校なら毎日バレーボール、テニス、野球と運動三昧で楽しいだろう!と学校案内もキチンと読まず、受験。入学して授業は実技ばかりではないと気付きました。片道2時間かかる学校、思っていた授業の内容ではなかったけれどせっせと学校に通いなんと皆勤賞。皆勤賞というと勉強が好き?真面目?というイメージですが全然違います。決められたことは取り合えずやる、古き良き日の日本人なだけです。学校に行ってるだけ。

学生時代の教科書はどこかに行ってしまい全部無いのですが、きっと今その頃の教科書を開いたら、授業を受けられたら「ほ~こんな事教わってきていたのか」と思うものばかりだと思います。勿体ない。

この学校に入学し、初めて進路について考えたのは2年に上がる時でした。多分就職を見据えて授業を選ぶようになっていたのだと思います。

私は水泳はやらない!エアロビクスもしたくない。と強い意志で2年生では全く水泳をしなくて良い「ラケット・ウエイトコース」というラケットボールウェイトトレーニングの授業が受けられるコースを希望しました。

まず、この選択が私をトレーナーへ導いていました。

ウエイトトレーニングの先生から「知り合いのフィットネスクラブでスタッフ探している」と紹介されたところに卒業後就職します。

始めはアルバイトのつもりで面接に行きました。実は私、学生時代テニスをしていたので就職するなら「ラケットボール」がいいな。と思っており、ラケットボールで就職活動をして筆記、実技、面接にすすみ早々に合格を頂いておりました。が、なぜか合格をお断りしウエイトトレーニングの先生に紹介されたクラブに就職をしました。

総合フィットネスクラブに社員として入社するとGYM、プール、スタジオ、フロントと複数担当するクラブがほとんどです。私はウェイトトレーニングだけ、ラケットボールだけで就職をするぞ!と決めていました。確かラケットボールのほうは子供の水泳の受付業務は兼任でしたがほぼ私の希望通りでした。ウエイトトレーニングの先生に紹介して頂いたクラブは総合フィットネスクラブでしたがプールが無い!私の理想。さらにGYM専門。フロントはフロント、スタジオはスタジオと各セクション専門のスタッフで構成されていました。これが決定打でした。

 

先日、母校・東京YMCA社会体育専門学校のホームページをみました。学生時代のキャンプ実習(必修科目)でお世話になったディレクターさんが校長先生になっていてビックリしました。随分月日が流れましたが変わらぬお顔。薄情な私は卒業後学校に行ったのは1度だけ(それも用事がある時だけ)、お世話になった先生方に挨拶もせず不義理な人間です。私ごときを覚えてはいないでしょうが校長先生に会いに行きたいな!と思いました。

 

 

 

 

トレーナー育成の現場で思った事

昨年久しぶりにフィトネスクラブを中心に活動するパーソナルトレーナーの養成・育成の仕事をさせて頂きました。以前私は、パーソナルトレーナーや運動指導に携わる方の育成をする「人材育成」の会社に勤めていました。

 

当時その会社では1回完結のシリーズもので構成された講座とアカデミーというパーソナルトレーナーの育成学校のようなもの(月~木・18時~21時開校)を行っておりました。育成講座を卒業したらすぐに現場で活動できるように実技中心の講座で、最後には認定試験・自社で設定した筆記と実技試験を行い習得の確認をしていました。その頃このようなパーソナルトレーナーの育成講座やアカデミーのようなシステムの講座は珍しいものでした。

自社育成の他に、大手フィットネスクラブ(そのクラブで働く、GYM・プールのスタッフやスタジオでレッスンをされる先生方を対象にした)パーソナルトレーナーの養成コースも担当していました。

もちろんどちらの講座も、全員がパーソナルトレーナーになるために受講しているわけではなく、現在の仕事でのスキルアップ、トレーニングやストレッチの勉強、バランスボールについて詳しく知りたい、体について再確認がしたい、など目的は様々でした。

大手のフィットネスクラブでは独自で学ぶ場を設けていたりしましたがソコで働く者の特権というのか外部の者は参加することが出来なかったり。再確認する場や次のスッテプへすすむために勉強する場があまりなく、働きながら仕事を休まず学べる場が少なかったように感じます。

今は自分に必要な講習会を選んで受講することができるほど、たくさんのセミナーが色々な場所でいこなわれています。ネット環境が整っていれば自粛生活の中でも学ぶ事ができる、どんなに遠くに住んでいても学べるという凄い時代になってきました。 ネット検索をしたり友達から紹介されたり、自分のもとに情報が入ることは何かのご縁だと思います。探しても見つからなかったりもしますよね、、、ご縁ってあると思います。

 

今の私は改めて基本を学びかすことが必要と思っています。

「FNC理論」フィジカルベース。基本がとても大切と学んできました。効果を引き出すためにあらゆるテクニックがありますが基礎が出来ているからこそ効果が引き出せます。何においても基本が大切。例えばパーソナルストレッチを始める時。セッションでの触り方・支え方、立ち位置・スタンス、声のかけ方・タイミングなど。特定の部位を伸ばす時、クライアントだけでなくトレーナーやセラピストにも負担が少なくセッションが行えるように。すでにセッションをしていて分かっていることでも改めて確認、忘れている事、知らなかった事、再認識できるかもしれない。基本はとても大切と学びました。いつしか年を重ね、「お~」と言わせるその場の喜びテクニック(一瞬で効果をだす)も身に付けましたが、一瞬は一瞬。直ぐ元に戻ります。

いつでも基本・基礎を再確認。初心忘れべからず! と自分に言い聞かせて、、。

 

パーソナルトレーナー」と一括りになってはいますが、十人十色。

好きな事、得意な事を学んで武器にしていくことが可能です。いまの自分に必要と感じる事。これからやりたいと思う事の講座が見つかり身に付けられると嬉しいですよね!

 

ストレッチ ~PNFストレッチ~

リハビリのためストレッチを続けています。

股関節が痛くなり「パーソナルストレッチが受けたい」身をもってトレーナーの必要性を感じている今日この頃。

  

今回は「自動性抑制」について考えていきます。PNFの理論がベースになっている「FNC」ですので「自動性抑制」を語る上でPNFの話は外せません。※簡単な経緯は トレーナーになるまでの道のり⑬をご参照下さい。

「自動性抑制」

:筋肉は縮んだ後伸びやすくなる

「相反性抑制」

:縮んでいる筋肉の反対側の筋肉は伸びている

ストレッチの話で良く出てくる「自動性抑制」と「相反性抑制」。筋肉の特徴というのか、これはストレッチ・筋肉を緩める上で知っているとよいテクニックです。FNCトレーナーズバイブル(本)の中でも説明しています、チャンスが合ったら立ち読みとかしてみて下さい。

 筋肉を緩める素晴らしいテクニックの「PNFストレッチ」は「コントラクトリラックス」と「ホールドリラックス」に分けられます。この説明の前に筋収縮の形態を確認。

アイソメトリック

:筋肉が伸び縮みしない(関節角度が変わらない)で力を発揮

アイソトニック(コンセントリック・エキセントリック)

:筋肉が伸び縮みしながら(関節角度が変わり)力を発揮

:伸びながら力を発揮・エキセントリック

:縮みながら力を発揮・コンセントリック

アイソキネティクス:今回この説明は割愛、次回以降必要な時に。

筋収縮の形態を確認したところで

ホールドリラックス

:アイソメトリックの後、筋肉が緩み可動域が増す

コントラクトリラックス

:コンセントリックの後、筋肉が緩み可動域が増す

 まさにこの「ホールドリラックス」「コントラクトリラックス」は「自動性抑制」です。ビッシリはまるととっても効果がでます。即効性もあります。静的他動的なストレッチと組み合わせる事でとても気持ちが良くリラックスできます!

PNFストレッチの効果を引き出すためのテクニックというもの があります。これについてはまたタイミングをみて書いていきます。

 

書いていたらPNFストレッチを受けたくなってきました。

ストレッチ ~順番・すすめ方~

もともと体が硬く、ストレッチが好きではない私。「リハビリをせねば!」と自分に言い聞かせてストレッチを続けています。

まずは、静的他動的なストレッチをキチンとし、他動的関節可動域をしっかり確保したい。しかし余計なところに力が入りリラックスが出来ない。おかげで肩や頚が凝ってしまいます。やっぱりパーソナルストレッチが受けたい!時々、チェーン店のリラクゼーションサロンに行きます。そこにストレッチをしてくれるセラピストさんがいて、ハムと内転筋だけなのですが伸ばしてくれます。やっぱりやってもらうのと自分でやるのでは「天地雲泥」「雲泥の差」。余計な力が入らず気持ちよく伸びます。本当にパーソナルストレッチの重要性を身をもって実感しています。

 

ストレッチをするにあたり、前回に続きちょっと復習!

「やっていることは出来るけどやっていない事は出来ない。」レーニングの原則の中に、SAIDの原則というものがあります。

ストレッチも他動的ストレッチで確保した可動域は他動的にしか使えないので、自動的に使いたければ自動的ストレッチをやる必要があります。

歩いたり走ったり、座ったり立ち上がったり、まずは日常の動きから改善したい。ゆくゆくは運動動作まで発展。「動作・動き」なのでやっぱり静的ストレッチから動的ストレッチに発展させる必要があります。やはり最終的には動的自動的!ダイナミックストレッチ

 

ストレッチのすすめ方・順番ですが、色々な考え方があるので自分にあったすすめ方をされると良いと思います。私はFNC理論・FNC的考え方で行っています。怪我が少なく、体の負担を少なくストレッチできます。

硬いものを伸ばすには力が必要、柔らかいものを伸ばす方が力を使いません。硬いものを無理に伸ばしたら切れる事もあります。筋肉もそうです。無理に伸ばしたら危ない、切れてしまうかも。ですので他動的ストレッチでしっかり緩み「パー」を作る必要があります。すると自動的ストレッチでの「グー」が作りやすくなります。

しっかり拮抗筋をストレッチして伸ばしておくと主動筋が縮みやすくなる!

 

最終的にたどり着きたい「動的自動的ストレッチ」も、まずはしっかり「グーとパー」の関係を整えて次に伸張反射。という順番ですすめていきます。日常動作をスムーズにさせるには伸張反射は必須です。

筋肉は急激に過剰に伸ばされるとビックリする力で元の状態に戻そうとします。反動をつけて行うストレッチはこの伸張反射を利用しているものが多いです。伸張反射で急激に筋肉が縮まると素早い動きができます。素早い動きだけでなく日常動作も楽にスムーズにできます。日常動作は往復運動が多いのでもう一つ「自動性抑制」。これもとても重要になってきます。

 「自動性抑制」とは筋肉は縮んだあと伸びやすくなる!というものです。

PNFストレッチコントラクトリラックス・ホールドリラックスは、この自動性抑制を上手に利用したテクニックです。

 

まだまだリハビリは静的ストレッチの段階。時間がタップリとあるのでストレッチについて改めて考えていきたいと思います。